最近観た映画レビュー「エスター ファースト・キル」

2022年の洋画です。1時間39分。

2009年「エスター」の続編です。ストーリーとしては前日譚にあたるのかなと思います。あらすじを載せるだけで前作のネタバレを含んでしまうため、省略します。

 

以下は前作「エスター」のあらすじ。

死産を経験し、その悲しみから立ち直れない女性。見かねた彼女の夫は、養子を取ろうと提案する。そして夫婦は孤児院でエスターという少女と出会い、養女に迎え入れるが、それを境に周囲で奇妙な出来事が起き始める。エスターは、恐ろしい本性を隠していた。

エスター (映画) - Wikipedia

 

前作は素晴らしかったです。初見の時は「いい映画見つけた!」と軽く興奮したのを覚えています。前作は、謎の養女「エスター」にまつわる不穏な出来事の数々や、衝撃の事実を、里親である主人公の目線から追体験できるものです。子供に関するあるトラウマを抱える家族が、その傷を癒やすために養子をとったものの、その養女には恐ろしい事実が秘められていて・・・・・・といった具合です。終盤、その「恐ろしい事実」を知った時、点と点が線で繋がって、「こ、こわー・・・・・・」と思えます。

さて、今作ですが・・・・・・。うーん、何を見せられたんでしょうか。

前日譚であるので、エスターの本性につては既知のものとして進みます。そうすると、「エスター」の醍醐味である「どんでん返し」的な展開が、エスターの本性という点からは見い出せなくなるので、おそらく制作陣は意図的に、別の部分から「意外性」を導き出しています。その「意外性」が・・・・・・なんかこう・・・・・・しっくり来ないというか。「はあ、そうですか」という感想しか持てませんでした(致命的じゃねえか)。

前作だと、まず主人公に感情移入させ、(感情移入しているからこそ)不安な気持ちになり、劇中に散りばめられた不安要素を終盤に回収して視聴者に理解をさせる。こういう組み立てだったのかなと思います。

今作は、エスターを主人公としており、特段感情移入させるようなストーリー展開でもないので、没入することもなく、ひやひやと不安になる要素も薄いです。なので、「実はこうだったぞ!さあどうだ、怖いだろう!」と言われても、「フーン」以上の感想を持ち得なかったです。。

良ホラーからB級サスペンスに型落ちしちゃった感じです。とても残念。

私は前作の評価が高かっただけに、結構残念な気持ちになってしまったのですが、ポップコーンとコーラを片手に観るのには丁度いいんじゃないでしょうか。

やっぱりね、続編が前作を上回ることってなかなかないですよね。。ターミネーターが超例外なんだよなあ。

今回はここまで。